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We travel witH AccEssOrieS 旅する装身具展
2024.3.13-2024.4.28
「なぜ人はアクセサリーを身に付けるようになったの?」という疑問が唐突に現れ、人類史を遡ることになりました。 遡ったところ行き着いたのは約10万年前。貝殻に穴を開けたものに紐を通したものがホモサピエンスやネアンデルタール人の骨と共に見つかっており、これが人類最初のアクセサリーではと言われています。 その後人類は石などの鉱物、木の実、植物の種、動物の歯や骨などの自然物に穴を開けたものから、文明が発達していくとガラスや陶器やプラスチックと様々な物に穴を開けて紐を通していく。 この素材に穴を開けて紐を通せる状態にしたものを総じて「ビーズ」というそうです。 そんなこんなで、ギュンと10万年前から時を下りエジプト文明やインダス文明、アレクサンドロス大王のマケドニア、ローマ帝国にペルシャ帝国、ヴァイキングやチンギスハーンの登場に、シルクロードを通り清朝から更に東へ渡り法隆寺まで。更には東南アジアやインド、そしてアイヌや江戸。ビーズはホモサピエンスの時代から「交易」という旅をしていることを知りました。 人類の歴史を学びながら、並行して私も様々な年代と国のビーズをとにかく集める旅に出ていましたが、様々なビーズが素晴らしいご縁のお陰で私のところへ集まると同時に、人類の歴史に翻弄されるビーズの旅が複雑に思えて立ち尽くしてしまう時もありました。 歴史を勉強するとよくあることかもしれませんが、争いや支配構造、人間の欲深さなど、色々と考え過ぎて深みに嵌って抜け出せないぞと苦しくなった時、「なぜ人はアクセサリーを身に付けるようになったのか?」という最初の疑問に立ち戻ったのです。 その時に「愛おしい」「美しい」というような(本当は言葉にも表せない)純粋な感覚に全て答えがある!と私なりに辿り着き、今私の元にやって来てくれたビーズたちを「愛おしい」というような純度の高い感覚で蘇らせたらと。 ビーズは幾多の戦争を潜り抜けたり数奇な運命を辿りながらも、ひとつひとつ時空を超えて様々な人の手を渡り歴史の旅をしてここにやって来てくれました。 今という時間において、星空旅行代理店の鉱物とそのビーズたちを合わせて、皆さんに純度の高い「何か」と感じていただけるアクセサリー(装身具)を少しでも多くの方にご覧いただけると幸いです。
ARTIST PROFILE
CHIHARU 星空旅行代理店
宇宙に点在する星々の鉱石と地球の鉱石が共鳴するイメージから、その鉱石たちが人生を旅する皆様に旅の羅針盤やお守りとして寄り添うようなアクセサリーをデザイン・作成します。 地球の長い長い歴史が作り上げた美しい命の優しさや尊さを感じてください。